滞在中、川以外にも山や公園にお出かけした。午前のお散歩、午後の川、夕方にまたお散歩といった犬飼いの合宿のような日々であった。
典型の池やゆとり丘、城跡の山にタヌキ山や犬銀座と呼ばれる田んぼ道など、ゴッティンガム周辺にはありえないゴミの無い自然の道をトリオでねり歩いた。
本来の地球の姿であり、全くの自然の道や山であるが、つもと違う非日常的な道をナッティは鼻をふくらませて匂い歩いた。素晴らしい夏の体験と経験になったであろう。
地元の犬にもたくさん出会ったが、残念ながらラブロマンスとは行かず、警戒心や縄張り意識の強い田舎の番犬どもに威嚇の洗礼をあびせられた。
実家で飼われている『オハナ』との7度目の再会も、7度目の威嚇の挨拶であった。
今回、僕はオハナとナッティが少しでも仲良くと、オハナが泳げない川はアレだが、お散歩はなるべく連れて行った。
初日こそ近づくとうなり声をあげていたオハナも、日に日に気にしなくなっていった。
そして廃校のグラウンドでオハナをロングリードにつなぎ、ナッティと追いかけっこを決行した。
オハナは殺意ガンガンでナッティを追いかけ、ナッティは平和ボケの日常では味わえないスリルを楽しんだ。それ以来か少し二匹の心が通じ合ったような気がした。
が、夜になるとまたうなり声をあげた。いぬのきもちは複雑である。いつの日かを夢見て、次回もカルテットでお出かけするとしよう。
ナッティとの友情はまだまだであるが、マメにお散歩に連れて行った僕との関係はメッキリ近づいた。
遠距離通勤の帰宅後、シッポフリフリでお出迎えであったり、僕が家の外に出る度に出待ちのように待機であった。どうやら僕を家族と認識してくれたようである。またオハナとも冒険にでかけ、絆を深めるとしよう。
しかし犬2匹を散歩させるのは大変で、多頭飼いの方の苦労も体感し実感した。でも追いかけあう二匹の姿は眩しかった。多頭飼いの醍醐味も味わえたような気がし、僕にとっても素晴らしい経験となり何よりであった。