出産間近な体で山中をさまよっていてイノシシの捕獲器に掛かり、檻の中に閉じ込められてしまいそこで赤ちゃんを2匹生んでいました。
通報によって行政が引き取りに行った時には、雨に打たれながら必死に仔犬を守っていたようです。
母犬は殺処分するから子犬だけ保護して欲しいと行政から依頼が入りましたが、何としても親子で引き取りたいと申し出、引き取ることが出来ました。
母犬は人を決して信じない悲しい顔をしていました。
仔犬たちはすくすく育って里親さんのもとへ行きましたが、半年以上たった今もこころは閉ざしたままです。
今は「ママちゃん」と呼んでいるこの子がいつか人を許してくれるでしょうか?
一日中、小屋に閉じこもり夜中だけ出てきています。
けして吠えることなく無言の抵抗が悲しく、いとおしさが募ります。