リードとカラーを購入し、堂々とモール街を大行進、今度こそ買い物のユウコと別行動、まず向かったのは裏にあるドッグランであった。
フットサルのグラウンドを横目にドッグランへ。しかし、犬の声が近づくにつれ、ナッティはローテンションドギーに。。。
牛歩でようやくたどり着くも、金網越しでもビビり倒し、シッポを巻いての退散であった。
そして辿り着いたのは、日が沈み薄暗いマーブルビーチであった。敷きつめられた白い小石、波の音、海上に浮ぶ空港の夜景、寄り添い愛を語らうカップルがヒソヒソ、胸が苦しくなるほどロマンティック止まらなかった。
が、こデブのメガネドラムが叫ばずとも、この甘いとろけるムードをぶち壊すテロリストが・・・。
あっソレ!あっソレ!あっソレソレソレソレ!首輪1丁のオッパッビーグルであった。公共のビーチは誰のものでもなく、何をしても自由である。
時折甲高い雄たけびをあげ、僕を追いかけては逃げ、カップルに接近するも手を差し出すと知らんぷり、女性にはウケが良かったものの男性はカラミづらそうに苦笑いであった。
自由と言っても僕もわからん男ではなく、そこそこで切りあげアウトレットモールへ。ナッティはユウコの存在を思い出したのかショップを一軒一軒探し始めた。
この行動にグッときた。絶対ありえないおっさんのゴルフウエアの店までくまなく探し、食べ物屋さんの誘惑にグラりとくるも、思いを断ち切って探し続けた。
しかし日本最大のアウトレットモールで、ドラマチックに偶然に出くわすことはなく、人類の発明した携帯電話のテレパシーを使い感動の再会を演出した。
そしてそこからはトリオでお買い物、しかし犬禁のお店ばかりで僕とナッティはストーカーのように出待ちであった。
ただ純粋にご主人様を待つ姿が、買い物客の心をつかまえた。学校に迷い込んだノラ犬のように大人気であった。もちろん一芸を求める人やカメラを向けられるとポーズをキメた。
待っては再会、また待っては再会をくりかえした。このサイクルが意外とハマッたのかナッティは飽きる事無くお供の役割と客寄せビーグルをこなした。
ご褒美にペットグッズの屋台で犬★オモチャを買ってあげた。今度は忘れ物無くトリオでまた訪れるとしよう。