薄磯海岸へと行ってみました。ここは、れんママにとって思い出深いところです。
子供の頃、夏休みに父母に連れられ毎年のように泊まりがけで海水浴に来ていたところです。
そして我が子達が小学生の時、同じように、この海岸へ海水浴に連れてきた場所でもあります
そんな懐かしい海岸が、今 どうなっているのか?と、そんな想いで訪れました。
砂浜に初めて足を踏み入れるれん君、ん?あれっ?といったふう・・
いつもの感触と違ってか、歩きづらそうで、ちょっと戸惑ってました。
なんとなく不安げで嫌がってるのに、パパに波打ち際まで連れて行かれた れん君・・
最初は固まって仁王立ちで動かず・・でしたが、そのうち辺りをキョロキョロしたり
クンクンしたり・・。どこからともなく漂ってくる磯の匂いを察知したのかなぁ・・
こうして眺める海、ここは太平洋。こうして眺めているぶんには、どこにでもある海と
何ら変わらない大海原なのに・・。あの震災による原発事故さえなければ・・と、つい・・
海から砂浜、防波堤、そして陸地へと目を向けてみると・・
海沿いにあったはずの町並み、家並みが そこに無く・・。片付けられてガレキこそ
無かったものの、あれから一年と二ヶ月が経ったというのに、今だ、あの時のまま。
これが現状です。原発事故に遭った被災地“福島”の現実なんです。
この写真を載せる事を迷い悩みました。躊躇しました。いろいろ考え載せました。
少しでも多くの皆さんに現状を見てもらって現状を知って欲しいという思いで・・。
重苦しい内容で不愉快な気持ちにさせたら ごめんなさい。スルーしてください。復旧が進まず復興しない被災地です。が、それでも福島という この土地での暮らしは
留まる事なく時を刻み月日を重ね歳月を経ていっているんです。あれから一年二ヶ月。
海岸の防波堤に貼られた一枚のポスターを目が行きました。
『 ガレキに花を咲かせよう!』という地元のプロジェクトのようです。
防波堤に花の絵を描いて少しでも地域を明るくしようという事のようです。
防波堤に描かれ色鮮やかに咲いた花々が光り輝いているように見えました。
復旧も復興も進まず立ち遅れ留まったままの被災地“福島”です。が・・
すべてが少しずつでも前へと向かって!少しでも先へ!少しでも早く!と。
高く広がった青い空、どこまでも繋がっている碧い海は、あの時と同じで
あの時のまま。でも違っている。だから、いつかきっと・・、いつか必ず・・
あの震災で多くの大切な命を亡くしました。たくさんの大切なものを失いました。
計り知れないほどのたくさんの想い・・。哀しみは時の経過と共に少しずつ癒え
薄れていくかもしれないけど、でも決して忘れてはいけないと思う、あの震災を。
碧くて大きな海、寄せくる白い波。海、やっぱりいいなぁ。また海に来ようね・・