今回の旅で色々考えさせられた。去年の正月休み、東京のユウコのお姉様の家で過ごした。
ナッティがゴッティンガムに来た頃で、不安や心配事が多くあり、同じビーグル飼いのユウコのお姉様ご夫妻に、色々な助言を頂戴した。
まず、お姉様ご夫妻の犬飼いの理念は2つ、『しつけはしない』と『ゲージには入れない』である。
そして、若かりし頃からビールっ腹の、エロ★ビーグル『ロビン』の数々の伝説を語ってくれた。
ゴッティンガムの2倍近いお値段の新築の家に、引越しした次の日に、ドアを突き破ったそうである。それでも犬飼いの理念は『しつけはしない』である。
一夜にして、ドアを付け替えたそうである。僕達へのアドバイスとして、「ビーグル飼うなら、部屋の1つや2つは潰される覚悟がいるよ」である。
もう1つ印象に残っている伝説は、お姉様のおクツを30足近くを、片方づつを一日で破壊したそうである。でも次の日、旦那様はお姉様におクツをプレゼントしたそうである。
良い話で終ると思いきや、プレゼントしたおクツも片方だけ破壊したらしい。そして僕達へのアドバイスは、「クツも何足かやられる覚悟がいるよ」である。
その他にも破壊や室内マーキングの話が語られた。そして数々の伝説の経験談からの助言の中に、学ぶ事は薄いと悟った。
ユウコの実家にも彫刻刀で削られた様な、柱やイスが存在した。ハナが破壊したらしい。お父様から「木製はやめたほうがいいよ」と言われた。
もしナッティが破壊したらどうしよう…様々な不安があった。僕は元犬嫌い、大切なゴッティンガムの破壊活動に対し、いつか笑って話せるさと、笑い飛ばす心の広さは無い。
やはり、破壊活動防止法(しつけ)は必要である。ゲージに慣らし、しつけをすると、ナッティは理解できるのである。
結局ナッティは、おクツには興味がわく事がなく、家具や建物も、ユウコのドレッサーを少し噛んだぐらいである。もちろんその場でド叱って、二度と噛まなくなった。
僕は人間と暮らす以上、しつけは必要だと思う。しつけをしない飼い主は悪いとは思わない。
ただ今回の旅で、しつけ、散歩の時間、食事などの小さな違いで、同じ犬種の犬でもまったく別の犬になるんだと思った。
犬は感情をなかなか表現できないし、様々な判断はできない。飼い主の1つの行動が、飼い犬の一生を大きく変えるんだなと思った。
僕は最近、愛犬家気取りであったが、ご立派なナッティのご主人様への道は、まだまだ続くようである。