僕はヘアースタイルを変えた。中田ヒデ風後頭部ソフトモヒカンから、小笠原(鹿島アントラーズ)風丸坊主だ。
僕の勤めるヤミ事業所が、今月の終わりから会社組織になる。それに伴い僕も責任のあるポストに就く。
航空会社でも多く見られた、会社発足すぐの、もしもの部下の失態に、モヒカン頭を下げて事が済むほど世の中は甘くない。
いつもの床屋に行くと僕の担当は店を辞めていた。しかたなく苦労人の副店長に切ってもらうことに。
雑誌やカタログから「基本的にこんな感じ」を選択したが、僕は副店長に任せる事にした。
僕は誰が担当であっても、何万人の髪を切ってきた人に口出しは失礼に当たるし、僕に似合う髪形をと言うだけで、最初は任せる事にしている。
しかし不安もあった。この店はバイの店長を筆頭にみんなオシャレにしているのに、副店長のズボンはあきらかに学生ズボンである。
まぁ20代後半で九州から大阪に出てきて、寝る間を惜しんで猛特訓の結果3年で今の地位まで登りつめた為、オシャレに気を使う時間も無かったのかなと思った。
不安は的中した。右切って左切って右切って、左.右.左切ってを5往復ぐらいした後、「短くしますけどイイですか?」・・・。
ご利用は計画的にである。信は力なりである。僕が「任せるよ」と言った後も、右.左を繰り返し「こんな感じで」と言われた髪型は『ホリエモン』に・・・。
雑誌にもカタログにも『ホリエモン』なんて載ってなかったのに・・・。さすがにクレームを言い希望も言った。その後もまた右.左が続き「これで」と言われた髪型は・・・
短めのホリエモンであった。頭も心も寒いなと、猛悲観して家に帰った。
が、しかし!ホリエモンヘアー短めになった僕でもナッティは大喜びで迎え入れてくれた!犬はどんな髪型であろうとも平等である。
なんだか勇気がわいてきて、ナッティのおヒゲやツメを切って鍛えている僕のハサミ捌きならと思い、思い切って自分で切ってみた。
少し凸凹ができたがかなりめ大☆成功!ユウコにも僕が切ったと言うまでバレなかった。
一日で4回も髪型が変わるあわただしい一日であった。
ナッティ、おなくなりになった僕の後頭部の髪に黙とうをささげてるのかい?